2008年06月11日
ブログ終了のご挨拶
- keioda
- 20:13
ELIICA BLOGをご覧頂いている皆様。
前回の更新からかなり時間が経過してしまいました。
更新が大変遅くなり申し訳ありません。
アラブ首長国連邦でのELIICA展示後は、国際輸送も無事終わり、2月上旬に日本に戻ってきております。
3月21(土)~22日(日) かながわEVフェスタ2008にてELIICA展示
3月29日(土)パシフィコ横浜国際会議場のシンポジウムにてELIICA展示
と、一般の方々に見ていただける展示がありました。
またこれらは、慶應大学大学院助教としての最後の仕事でした。
私事ですが、3月31日を持ちまして、慶應大学大学院教員職を退職いたしました。
2000年4月から計8年間、慶應義塾には大変お世話になりまして、この場を借りて関係の皆様には感謝を申し上げたいと思います。
在任期間中は色々なことがありました。
ELIICAの開発計画が始まり、製作、完成。
イタリアでの片山右京さんによる走行試験。
皇太子ご夫妻、小泉総理(当時)をはじめ閣僚の方々による試乗。
世界・日本各地でのELIICA展示。
国際学会での発表などなど。
勿論、車は大好きですが、全ては、地球環境を良くしよう、電気自動車が普及するように多くの方に理解してもらおうという活動でした。
ELIICAプロジェクト、L2プロジェクトは、産学協同プロジェクトで、企業と大学が連携をとって今までに類をみない規模の協賛企業のトップの方々の環境に対する想いに支えられたプロジェクトでした。
大学の体制としても、多くのスタッフの力が合わさって、一体となって推進したプロジェクトでした。
数年後、大手自動車メーカーからも電気自動車が発売される予定という報道が増え、環境問題は絶望だけではなく、希望の光が見えてきた気がします。
環境・エネルギー問題の解決については、試行錯誤が必要だと思いますが、唯一、バイオ燃料として食物に使われる作物を燃料にするという考え方は間違っていると思います。
なぜならば、人口が今後増大する中で益々食料が無くなるからです。
可能性があるならば、食物外の植物から作られる燃料です。
アラブ首長国連邦のアブダビに行き、MASDAR(マスダール)計画の全容を知った時、資源を持っている国が未来の社会を考え、自然エネルギーの活用に向けて動き始めていると驚きました。
日本でもこの自然エネルギーの確保が急務であると考えます。
日本のエネルギー自給率はわずか4%。
原子力発電を国産と仮においたとしても、20%弱しかありません。
エネルギーになる資源がないんです。
ただ唯一ある資源は、太陽など自然のエネルギーです。
太陽光発電で電力を作り、リチウムイオン電池にエネルギーを貯蔵する。そして使用する。
これで、エネルギーは自給自足していることになります。
またエネルギーを備蓄できることにもなります。
これからの社会では、キーワードは、太陽光発電とリチウムイオン電池だと思います。
日本が今、国策に乗り出せば、エネルギー自給率をどんどん上げていくことは可能ではないかと思います。
合わせて、二酸化炭素排出量の約20%をしめる自動車が電気で動くようになれば、自動車の動力源は国産の電気を使えるという環境問題にとっては、これとない仕組みが出来あがると思います。
原油相場・ガソリン価格が上がっています。
私が過去に学生との研究のために作った簡単な計算式を入れたエクセルファイルが、電気自動車を利用したほうが経済的に安上がりであるという数値を示すようになってきました。
ガソリン価格が1リットル200円を越えていった場合、その上の水準では電気自動車が優位になる使い方が多くなってきます。
参考まで、計算式を入れたファイルを以下に置いておきますので、数値を変えてみるなどして試してみてください。
右メニューの「DATA FILES」の中からも辿れます。
http://www.eliica.com/blog/datafiles/EV_cost_Calculator.xls
「ELIICA BLOG」 については、2005年8月にスタートし、約2年半続けさせていただきました。
ご覧頂いた皆様、コメントしていただいた皆様、ありがとうございました。
また手違いにより、2007年12月以降のコメントのデータが読み込めなくなってしまいました。申し訳ありません。
「ELIICA BLOG」の合計273の記事については当分の間、このままにしておきます。
何かのご参考になれば幸いです。
なお、私事ですが2008年4月からの連絡先は、kei.oda@eliiypower.co.jp(スパムメール防止のため、ここでは@を全角で記述しております。宛先として頂く場合は@を半角で記述してください)になります。
引き続き、環境問題解決のための仕事をして参ります。
長い間ありがとうございました。
今後とも、どうぞ宜しくお願いいたします。
小田 佳
※本エントリー以外の情報は2008年3月時点またはエントリー時点の情報です。
2008年01月23日
MASDAR計画

マスダール(MASDAR)計画が、アブダビ首長国では着々と進行しつつあります。
昨日、アブダビ首長国のMASDAR(Abu Dhabi Future Energy Company)は1兆6000億円($15 billion)を未来のエネルギーのために投資すると発表しました。
アブダビはこれから太陽光発電と風力発電等の自然エネルギーのみに頼る未来都市をゼロから整備し、エネルギー・環境先進都市を目指す計画で、壮大なモデル都市の模型が展示されていました。
メトロや自由に動き回れる完全自動化した乗り物も開発し、まさに漫画の世界をも超越したような近未来都市を作り上げる計画です。
街中や砂漠地帯の郊外では着々と計画が進行しつつある様子がたくさん見受けられました。
スケールが想像の何倍も超えていて、これは将来、アラブ首長国連邦、特にアブダビがエネルギー先端都市になるということを予感させました。
2008年01月21日
2008年01月20日
World Future Energy Summit in Abu Dhabi

今回の出展に際しては、日本貿易振興機構(JETRO)さんの多大な協力を得て実現しました。
電気自動車というオイルを使用しない車を産油国で展示するという新しい試みですが、航空輸送もなんとか順調に進み、アブダビ首長国でELIICAを展示することが出来ました。
2008年01月19日
2008年01月05日
原油がついに100ドル/バレルを超える

NYMEXの原油価格がついに1バレル100ドルを超えました。
供給を増やしたり、政治の力で収束できるのか分かりませんが、代替エネルギーに移行していかなければ、地球環境の悪化と経済の混乱は続くのではないでしょうか。
2008年01月01日
2008年新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
自動車業界は第三次電気自動車ブームの真っ只中にあり、ガソリンエンジン自動車の約100年の歴史にお別れをする時期が徐々に近づいている気配がします。
2010年代がEV元年となることだろうと個人的に強く感じます。
車自体のコストは家計に対する割合が大きいため、携帯電話のように、すぐに大量のEVが爆発的に普及することは考えにくいですが、日本での地上デジタル放送・薄型液晶テレビのように、気付くと普及していたという状況が訪れる日は近いと思います。
原油高・環境問題で、世界経済が混乱していますが、人類が解決する策は必ずあると思います。
そのキーワードは、自然エネルギー・蓄電であり、その分かりやすい形が太陽電池やリチウムイオン電池で、プロダクトとしては分かりやすい形の一つがELIICAだと思います。
徐々に世界にも電気自動車の輪が広がりつつあり、ELIICAが完成してからこれまで、見ていただいた人、試乗していただいた人など、ひとりひとりの意識が環境問題とも結びつき、何をやらなければいけないか、徐々に世界全体のベクトルの方向がひとつの方向へシフトしている気がします。
本年もどうぞ皆様よろしくおねがいいたします。
2007年12月05日
EVS23 DAY-3 Last day

最終日は自分の論文の発表日でもあったので、プレゼンテーションをしました。
論文のタイトルは、「Infrastructure strategy for EVm PHEVs and the mind of users」です。
日本国内で日常的に使われる自動車の走行距離に関するサンプリングや、衛星画像を用いて国内の充電インフラ構築のためのデータ収集を行ったということと、自動車ユーザーの心理を統合して電気自動車の車両スペックを考察するといった内容です。
プレゼンテーションは、カリフォルニア州の衛星画像と比較しながら、日本よりアメリカのほうがプラグインハイブリッドは普及する可能性があるということを強烈に言ったせいか、終わった後、かなり質問をうけました。
PHEVには興味を持っている人が非常に多かったです。

会場を後にする前に、GMのVOLTのキャッチコピーです。
オイルではなく、GASって言っています。

ロサンゼルス国際空港からアナハイムに向かう時は通勤の時間帯でなかったせいか、優先道路のありがたみをあまり感じませんでしたが、帰りはすごく助かりました。
2人以上または環境対応車のみ走行可能車線はがら空き。
前にはプリウスが走っていました。
この状況は、いかにアメリカが車社会であって、また一人で車に乗るかということがよく分かります。

それでも、空港近くでは大渋滞。

帰りの飛行機はアラスカ近辺上空を通る大回りルートで、約半日かかりました。
ジェット気流の影響とのことです。
今回のEVS23を通して、やはりEV/PHEVの普及のための最大のポイントは「リチウムイオン電池」だと実感しました。
学会発表や展示で世界をマクロでみた電池の新素材やモジュール化技術について学べ、調査も出来ました。
日本で開発されたリチウムイオン電池ですが、世界の動きは思いのほか早く、EV/PHEVの社会になる日は近いと思いました。
2007年12月04日
EVS23 DAY-2

A123社のプラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)用の新型バッテリーが展示されていました。
GM社のVOLTのカットモデルも展示されており、その車体の中にもA123社の電池が搭載されていました。しかも、その中の電池はラミネートタイプ。プロトタイプとのことですが、驚きました。
写真をたくさん撮っていると、胸のネームタグ、「Keio University」を見て声をかけてこられ、ELIICAの話で盛り上がり、電池のエネルギー密度やサイクル寿命や内容物の素材等、色々聞くことが出来ました。

同じくA123社の電動工具用のリチウムイオン電池を使用した、電動バイクです。
なんと約1秒ちょっとで時速100kmまで加速!!
おばけです。
加速映像はyoutubeで「killacycle」で検索すると、見ることができます。

以前、ELIICA BLOGでも紹介した、FORDのPHEVです。
燃料電池と組み合わせています。
”燃料電池は電池ではない!”と以前書いたように、燃料電池は発電装置です。よって、電気を”燃料電池に蓄える”なんてことは絶対に出来ないわけです。
このFORDのPHEVもリチウムイオン電池に電力を蓄える仕組みです。
市街地走行では電池からのエネルギーでモーターを動かし、電池のエネルギーがなくなると燃料電池から電力を供給することによって走行距離を伸ばすことができます。
PHEVは、発電装置をエンジンで行う方法もありますが基本的にはEVです。

一人乗りの電気自動車です。
コックピットみたいになっていて、まさにキャノピー(戦闘機の操縦席を覆うようなかたち)形状です。
この方もELIICAのことはご存知で、話に花が咲きました。
実はアメリカ政府関連機関の職員でもあるそうです。

マグナシュタイヤー社が開発中のPHEV/EV用電池モジュールです。
某社のリチウムイオン電池を使用して開発中とのことです。
”マグナシュタイヤー”社というと日本には馴染みのない会社名だと思いますが、メルセデスベンツの車両を作っていたりと実はこの会社が製作していたという車はたくさんあります。

新素材を使ったリチウムイオン電池です。
たくさんのラインナップがあります。
中身が特殊なので、このような品揃えとなっています。

一番大きなものは手で持つとこれくらいの大きさ。

ホワイトハウス前でブッシュ大統領が、「これからはプラグインハイブリッドだ」と言って、大々的に報道された際に写真に一緒にうつっていたものと同一のPhoenix社のPHEVです。

こちらは3輪搭載ですが、小回りのきくような電動車両です。
警官が乗ってパトロールするようなシーンが想定されているようです。

一躍有名となったテスラモータースのTESLA Roadsterです。
ロータス社のエリーゼをベースにしたボディで、購入受付をしているだけあってさすがに完成度は高いEVです。








